外付けドライブが正常に接続されているように見えても、2026年9月のWindowsセキュリティ更新後は、ファイル履歴が実際にはバックアップを作成・更新できていない場合があります。Microsoftは一部の影響を受けた端末でこの問題を認めており、バックアップ先のドライブが見えているだけでは、最新の復元可能なコピーが保存されているとは判断できません。
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見逃してはいけない症状
Microsoftが挙げている主な症状は次のとおりです。
- 互換性のある外付けドライブまたはネットワーク上の保存先が接続・動作しているのに、**「ドライブを再接続してください」**と表示される
- **「最終バックアップ」**の日時が更新されない
- 以前にバックアップ済みのファイルで、**「以前のバージョンは利用できません」**と表示される
- イベント ビューアーに、
FileHistory.exe と KERNELBASE.dll に言及するクラッシュイベントが記録されることがある
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重要なのは、ドライブがエクスプローラーに表示されることや、既存の「FileHistory」フォルダーが残っていることだけでは、バックアップ完了の証拠にならない点です。実際に最新のファイルを復元できることを確認するまでは、影響端末のファイル履歴は失敗している、または未検証の状態として扱うべきです。
影響が確認されているWindows更新
Microsoftの2026年9月8日付更新情報では、次のクライアント向け更新経路でファイル履歴の問題が案内されています。
| Windowsバージョン |
2026年9月の更新プログラム |
| Windows 10 21H2/22H2 |
KB5122878 23 |
| Windows 11 22H2/23H2 |
KB5122880 24 |
| Windows 11 24H2/25H2 |
KB5124008(ビルド26100.9445/26200.9445) 25 |
| Windows 11 26H1 |
KB5124012(ビルド28000.2954) 22 |
Microsoftの表現は「一部のお客様」に影響するというもので、これらの更新を適用したすべてのPCで発生するわけではありません。また、問題が直接関係するのは、コントロール パネルの [システムとセキュリティ]>[ファイル履歴] を使い、外付けドライブまたはネットワークの場所へバックアップしている利用者・組織です。
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Microsoftの対応状況:修正作業中、公開済み回避策はなし
Microsoftは更新ドキュメントで問題を既知のものとして案内し、解決に取り組んでいるとしています。ただし、現時点で通知に掲載されている公式の回避策はありません。
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今回の問題は、9月の「Patch Tuesday」(月例セキュリティ更新)後に起きた複数の不具合の一つです。Microsoftはリモート デスクトップ サービスの不安定化に対して、Windows 10 22H2向けのKB5129236、Windows 11 24H2/25H2向けのKB5129195など、帯域外(OOB)更新を配信しました。しかし、これらはリモート デスクトップの問題を対象にしたものであり、ファイル履歴の修正プログラムとみなすことはできません。
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今すぐ行うこと
個人利用の場合
既存のファイル履歴用ドライブを初期化・フォーマット・消去しない
「再接続してください」は誤表示の可能性があります。過去のバックアップデータには復旧価値が残っているかもしれません。
重要な現在のファイルを、別の保存先へ直ちにコピーする
別の外付けドライブ、ネットワーク上の保存先、クラウドストレージ、別のバックアップ製品などを使用してください。
表示ではなく、復元テストで確認する
重要ではないファイルをいくつか選び、元の場所とは別のフォルダーへ復元します。世代管理が必要なら、古いバージョンも復元できるか試してください。
変更前に状況を記録する
インストール済みのKB番号、「最終バックアップ」の日時、表示されたエラー、イベント ビューアーの関連記録をメモまたは保存してから、設定変更を行ってください。
IT管理者・組織の場合
- ファイル履歴を利用しており、該当する9月更新を適用した端末を特定する
- タイムスタンプが古い、バックアップ実行に失敗する、復元可能な世代が表示されない端末では、ファイル履歴を未検証のバックアップ手段として扱う
- 独立した別のバックアップが最新であり、実際の復元テストにも成功していることを確認する
- 一斉リセット、クリーンアップ、再構成を実施する前に、既存のファイル履歴保存先を保持し、診断情報を収集する
- Microsoftが修正更新を提供した際は、全社展開の前にパイロット環境で、新規バックアップの作成と既存世代からの復元の両方を検証する
KB5124008をアンインストールすべきか
KB5124008をアンインストールしたところ、ファイル履歴が再び動作したという利用者報告はあります。ただし、これは利用者による対処報告であり、Microsoftが公表した回避策でも、すべての影響端末で有効な方法でもありません。
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また、ロールバックすれば、その端末から月例の累積セキュリティ更新も取り除かれます。多くの利用者にとっては、更新を維持したまま直ちに別系統のバックアップを作成し、復元できることを確認したうえで、Microsoftの修正を待つほうがリスクの低い選択です。
ロールバックの検討は、たとえばファイル履歴が唯一のバックアップで、検証済みの代替手段を短期間で導入できない場合などに限り、セキュリティと復旧性のトレードオフを文書化したうえで行うのが適切です。実施する場合も、期限を設けて監視し、修正済み更新の公開後には検証を経て再適用する必要があります。
バックアップで最も大切なこと
バックアップは、保存されているだけでは十分ではありません。復元できて初めてバックアップとして機能します。
今回の不具合を機に、新しいコピーが作成されていることを確認し、代表的なファイルを実際に復元して利用できることまで検証してください。そのテストに成功するまでは、失いたくないデータについて独立したコピーを維持しましょう。