この方針のポイントは「若手を減らす」のではなく、エントリーレベルの役割を再設計することです。単純作業はAIに任せ、若手は問題解決、クライアント対応、AIを使った業務管理など、より高度な役割を担うようになります。
アクセンチュアが若手に期待する理由はシンプルです。多くの学生が大学時代からAIツールを日常的に使っているためです。
生成AIはここ数年で急速に普及し、調査、プログラミング、文章作成、データ分析などに利用されるケースが増えました。そのため新卒社員は、キャリア途中の社員よりもAIを日常的な業務に取り入れることに抵抗が少ないとされています。
結果として、若手は単なる補助役ではなく、チームのAI導入を加速させる存在になり得ると考えられています。
一方、会計・コンサル業界で「Big Four」と呼ばれる大手の一社、PwCはより慎重なアプローチを取っています。
内部資料では、税務・監査部門の新卒採用数が
またAIや自動化によって、これまで新人が担当してきた業務の一部がソフトウェアで処理できるようになっています。
例えば、
といった作業は、従来は若手のトレーニング業務でしたが、現在は自動化されつつあります。
アクセンチュアとPwCの違いは、プロフェッショナルサービス業界全体の不確実性を表しています。
現在、企業の間では大きく2つの見方が存在します。
・AIはジュニア職を置き換える:AIがルーチン業務を担うため、大量の新卒採用は不要になるという考え方。
・AIは優秀な若手の価値を高める:AIを使いこなせる新人は、生産性を大きく高める存在になるという見方。
アクセンチュアは後者に賭け、PwCは前者に近い方向で組織を再設計していると言えます。
ただし両社の戦略が違っていても、一つの共通点があります。それはエントリーレベルの仕事の内容が変わりつつあるということです。
単純な作業中心の仕事は自動化の影響を受けやすくなっています。一方で、次のような能力を持つ若手の価値はむしろ高まる可能性があります。
つまりAIはキャリアの「最初の一段」を消すわけではなく、より小さく、より高度で、よりAI中心の役割へと作り替えているのかもしれません。
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