オランダのASMLは、最先端半導体の製造に不可欠なリソグラフィ装置を供給する企業です。
AIチップ需要の急増により、世界の半導体メーカーは生産能力拡大を進めており、その結果ASMLの装置需要も急増しています。AI向けチップの生産に同社の技術は不可欠で、同社株は欧州テック株の中心的存在となっています。
STMicroelectronicsは欧州を代表する半導体メーカーの一つで、コンピューティングや産業機器、データセンター関連システムに使われるチップを供給しています。
AIの拡大は膨大な計算能力を必要とし、それは同時に膨大な電力消費を意味します。
フランスのSchneider Electricは、データセンターの電力管理、配電システム、冷却・効率化ソリューションを提供する企業です。AIデータセンターの建設が増えるほど、同社のビジネス機会も拡大すると見られています。
イタリアのPrysmianは電力ケーブルや通信ケーブルを製造する企業で、電力網や通信インフラ拡張のテーマと関連づけられることがあります。
ただし、提供された資料では今回のAI主導ラリーにおける具体的な寄与を直接示す証拠は限定的です。もし関係するとすれば、データセンターや電力インフラ拡張に伴うケーブル需要という形になります。
この矛盾のように見える現象にはいくつか理由があります。
・指数上昇が少数の大型銘柄に集中している
・グローバル企業は欧州以外の売上が大きい
・AI投資は世界的な長期トレンド
たとえばASMLやSchneider Electricの売上は欧州だけでなく米国やアジアにも広く分散しています。そのため、地域経済が弱くても企業業績が伸びる可能性があります。
一方でマクロ経済は弱さを示しています。
現在の欧州株式市場は、かつてのように幅広い産業が同時に上昇する形ではありません。
むしろ
・AI半導体
・半導体製造装置
・データセンター電力
といったAIインフラ関連企業が市場の主な成長エンジンになっています。
今後この構図が続くかどうかは、次の2つに大きく左右されます。
・世界的なAI投資ブームがどこまで続くか
・ユーロ圏の景気が回復するか、それともさらに悪化するか
現時点では、欧州の株式市場は「AIによる強さ」と「経済の弱さ」という二つの現実が同時に存在する状態になっています。
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